グローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(グローバル本社:米国イリノイ州シカゴ、日本本社:千代田区永田町、C&W)は、不動産投資市場に関する最新のレポートを発表致しました。
マクロ環境:市場センチメントは軟化も、不動産投資需要は堅調
2026年第2四半期の実質GDPは、前期比+0.3%(年率換算+1.1%)と、3四半期連続のプラス成長となった。2026年6月末時点の金融機関の貸出態度DIは7ポイントと、前四半期の8ポイントから小幅に低下したものの依然としてプラス圏にあり、金融機関の貸し出し姿勢は総じて前向きな水準を維持している。不動産向け貸出残高も名目GDP比で上昇基調が継続し、不動産投資を取り巻く資金調達環境は良好である。
長期金利は2026年6月末時点で2.7%まで上昇したが、オフィス市場ではテナント需要の拡大を背景に、都心5区グレードAオフィスの想定成約賃料が前年同期比14.5%上昇するなど、ファンダメンタルズは堅調に推移している。J-REIT市場では、NAV倍率が2024年12月時点の0.80倍から、2025年には堅調なファンダメンタルズと賃料成長期待を背景に0.95倍まで回復した。しかし、2026年2月以降の中東情勢の緊迫化に伴う市場調整を受けてセンチメントが弱含み0.84倍まで低下(同年6月時点)。他方で実物投資家の投資意欲は引き続き旺盛である。
売買取引の動向:海外投資家が約4割を占め、オフィスへの選別姿勢が継続
2026年6月末までの12か月累計の投資用不動産売買取引額は約10兆円となった(右下図参照)。KKRおよびPAGによるサッポロホールディングスの不動産事業の取得や、ブルックフィールドAMによる電通本社ビルの取得など、海外投資家による大型取引が市場を牽引し、海外投資家割合は約38.5%に達した。
用途別では、オフィスが約2.1兆円と最も取引額が多く、前年同期比約4%増となった。オフィスの他にホテルで取引額が増加(28%増) し、賃貸住宅と物流施設は概ね横ばいで推移した。商業は、前期の大型取引(東急プラザ銀座)からの反動で35.5%減を記録した。データセンターは13.3%減となった。ただしデータセンターについては1,560億円で取引されたColt京阪奈データセンターに代表されるように、案件数が限定的で1件当たりの取引規模が大きく、変動が生じやすい特性がある。
買主属性を見ると、2026年上半期の海外投資家によるネット売買高(取得額から売却額を差し引いた額)は9,022億円と前述の大型案件を背景に大幅な買い越しとなった。一方、機関投資家は3,428億の売り越しとなった。機関投資家の存在感が低下する一方、富裕層を含むプライベート投資家の取得が増加しており、投資主体の多様化が進んでいる。
アウトルック
日本銀行の考える「基調的な物価上昇率2%」に近づく中、金融環境がなお緩和的であることから、今後も経済・物価情勢に応じた段階的な利上げが続く予想。長期金利上昇に伴い、不動産イールドスプレッドは縮小傾向。そのため金利上昇局面においても賃料上昇がキャップレートの上昇圧力を吸収・上回ることができる成長セクターや競争力の高い個別物件への選別投資が一段と鮮明になる見通し。
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クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドについて
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(NYSE: CWK)は、テナント・ビジネスおよび不動産投資ビジネスにおいて、包括的な事業用不動産サービスを提供する世界有数のグローバル企業です。約60か国において350拠点以上を展開し、約53,000名の従業員を擁しています。2025年は、施設管理、売買仲介、鑑定評価、テナントレップ、リーシング、プロジェクト・マネジメントおよびその他の主要事業分野において、売上高103億ドルを計上いたしました。「Better never settles(より高い価値の創出を追求し続ける)」という理念のもと、持続的な成長と企業価値向上に取り組んでおり、その企業文化は業界内外で高い評価を受けています。詳細につきましては、当社ウェブサイト(www.cushmanwakefield.com)をご参照ください。