回復基調は続く一方で、投資機会の選別は一段と重要に
アジア太平洋地域の不動産市場は、2026年を力強い勢いの中で迎えました。当社による独自指標TIMEスコア(1)によると、市場は引き続き安定化局面にあります。マクロ経済の逆風が続く中でも市場の回復力は維持されていますが、投資機会は依然として存在するものの、その見極めがますます重要になっています。
資金調達環境や金利上昇により市場の変動性は高まっているものの、テナント市場のファンダメンタルズは引き続き堅調です。また、取引活動と資本流入が、地域全体の市場モメンタムを支えています。
最新データは、市場サイクルの成熟が進んでいることを示しています。APAC全物件対象のTIMEスコアは3.0を維持しており、市場が安定化局面にあることを示しています。一方、フェアバリュー指数(2)は60前後で推移しており、投資機会は依然として残されているものの、市場価格は適正価値へと収束しつつあることを示唆しています。
- (1) TIMEスコア(Timing the Investment Market Entry/Exit)は、各市場が不動産サイクルのどの段階に位置しているかを把握するための先行指標です。
- (2) フェアバリュー指数(FVI) は、プライムオフィス、リテール、産業用不動産市場における現在の価格水準の魅力度を、長期的な期待リターンおよびリスク調整後ベンチマークと比較して評価する指標です。
こうした収束傾向にもかかわらず、一部市場では依然として割安な価格水準が見られ、選別的な投資機会を支えています。