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日本物流施設マーケットビート

Hiroshi Tsuruoka • 30/07/2020

新型コロナウイルスの影響を受け貿易が世界的に停滞

2020年第1四半期において日本の輸出額は181105億円となり、前年同期比マイナス5.5%となった。新型コロナウイルスの流行により2月には中国からの輸入が減少、輸出用コンテナ不足等の影響が発生した。3月・4月は世界的に都市封鎖が行われ、米国、欧州、アジアの全ての地域向けの輸出が減少、特に自動車や自動車部品が打撃を受けた。5月にロックダウンの緩和が進み世界経済が再始動するも、輸出は前年同月比28.3%減とリーマン・ショックの影響が残る20099月以来の下げ幅を記録した。各国の渡航制限により5月の訪日外客数は99.9%減と1964年の統計開始後最低を記録した。航空会社の定期便減便が相次ぎ、国際・国内線の貨物輸送量が減少、遅延が発生し、また航空貨物運賃は高騰した。2020年第1四半期のGDPは前期比年率換算で2.2%減となり、201910月の消費増税以来2期連続のマイナスでテクニカル・リセッション(技術的な景気後退)入りとなった。6月も新型コロナウイルスの勢いは衰えておらず、景気は第2四半期も低調に推移すると思われるが、トヨタ自動車が7月には減産幅縮小見通しを発表するなど、少しずつ回復基調が見えている。

 

巣篭もり消費で物流市場は追い風に

物流市場は新型コロナウイルス感染症拡大による巣篭もり消費によって、Eコマース・生鮮食料品デリバリーが増加するなど追い風が吹いている。従来からの人手不足の中需要が増加し、配送遅延の発生など課題が残るが、大手デベロッパーがラストワンマイル用拠点開発を発表するなど、物流環境は今後大きく整っていくことが期待される。アパレル業界からの倉庫需要が増加基調、店舗売上の減少もあり在庫保管用ニーズがその背景にある。 Eコマースを通じた販売路確保がリテール業界を通じて活発化する一方で、物流施設の新規供給が追いついていない状況となっている。神奈川内陸エリアではトップ賃料が第1四半期から2.0%上昇し5,100円となり、前年同期比では6.3%の上昇となった。同エリアは市場全体で募集賃料が上昇しており、ボトム賃料も前年同期比で4.9%成長している。福岡エリアでは新規供給の影響もあり、トップ賃料が前年同期比で9.4%成長し3,500円となった。大阪内陸エリアでも、トップ賃料が前年同期比6.0%の上昇となり、物流拠点としての重要性が高まっている。データセンター用地探索の動きも加速しており、産業用地買収がさらに困難になっている。

 

人手不足解消に向けたロボッティクス導入の機運高まる

新型コロナウイルスによるEコマースの需要増加が、物流施設セクターにおける慢性的な人手不足に拍車をかけている。さらに物流施設内での感染者発生による施設の一時休止なども報告されるなど、施設内クラスターの懸念も上昇。これら問題を軽減するため、梱包作業の自動化から施設内の搬送用ロボットなど、マテリアル・ハンドリングの自動化への取り組みが加速する動きを見せている。テナント企業向けにロボティクス技術導入のためのサービスを提供するなど、いち早く技術革新に取り組んできた物流施設オーナーがその強みを発揮してきている。

 

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