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北海道:台頭する観光セグメント

Naomi Rice • 3/09/2020

今日、外国人観光客はショッピング、グルメ、温泉、伝統文化を楽しみに日本を訪れています。彼らの再訪日を促すため、様々な新しい観光セグメントが誕生しています。その中でも、地域文化とスポーツに注目した観光に焦点を当てているのが北海道です。

北海道の観光は、雄大な山々等の自然資産に大きく依存しています。自然探索、温泉やスパは常に訪問目的の上位に君臨しています。また同様に、イベント・文化・スポーツも重要な部分を占めています。北海道のあちらこちらで開催される雪まつり、札幌市時計台等の19世紀の文化遺産やスキーは常に観光スケジュールに組み込まれています。

地域文化

北海道を訪れた人々は多いかもしれませんが、先住民文化について知っている旅行者は多くはないかもしれません。2020年7月、北海道の先住民アイヌの文化をテーマとした国立の博物館と公園が白老町にオープンしました。「ウポポイ」と名付けられた国立博物館を訪れた人々は、アイヌ文化を体験する様々なプログラムに参加することができます。また隣接する敷地には、星野リゾートによる温泉宿泊施設「星野リゾート 界 ポロト」が2021年冬に開業予定となっています。

スポーツ:野球

スポーツ・ツーリズムもまた急成長しているセクターで、スポーツへの参加または観戦目的の旅行者数は増加しています。例えば、日本でのマラソン大会は海外からの参加者も多くなっています。北海道では、野球をテーマとしたボールパークの開園が、次なる求心力と期待されています。

野球場とエンターテインメントゾーンで構成される「北海道ボールパーク」は、2023年3月に北広島市に完成予定です。パーク内には、北海道日本ハムファイターズの新球場の他、ファーマーズマーケットやグランピング施設、コンサートホール、ホテル、温泉やスパが含まれます。もっと多くの野球観戦を楽しむ旅行者を惹きつけるとともに、北海道へやって来る他の観光客にとっても魅力的な訪問地となるでしょう。

Hokkaido: Emerging Tourism Segment

ニセコ:アジアのアスペン
北海道のスポーツ・ツーリズムの中でも、スキーは最も発展したセクターです。ニセコは国際的によく知られたスキーリゾートであり、訪日観光客に根強い人気があります。

ニセコは、札幌市および新千歳空港から約2時間のところにあります。1960年代に最初のスキー場が完成し、その後10年毎に新しいスキー施設がオープンしてきました。現在は、「ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ」、「ニセコアンヌプリ国際スキー場」、「ニセコビレッジ」および「ニセコHANAZONOリゾート」の、4大スキーエリアがあります。最初の2つは国内資本、後の2つはマレーシア資本と香港資本によって整備されました。

1990年代より、ニセコはオーストラリアの旅行者を魅了してきました。2006年には、ニセコ町と俱知安町に滞在した外国人観光客(約74,000人)の内64%がオーストラリアから来ています。2010年代になると、政府の観光立国政策も手伝い、北海道はプレミアムリゾート地として大勢の観光客を迎え入れるようになりました。2018年には、オーストラリアからの旅行者が2006年と比較して91%増加しているものの、全体ではたった21%を占めるのみとなっています。現在では、中国や香港、シンガポール等のアジアからのスキー愛好者が多数押し寄せている状況です。また、アメリカ人旅行者は延べ41,000泊以上、イギリス人旅行者は延べ14,000泊以上ニセコに滞在しています。

Hokkaido: Emerging Tourism Segment

こういった背景から、複数のラグジュアリーホテルがニセコ進出を決めています。2020年1月には、HANAZONOリゾートエリアにパークハイアットニセコが開業しました。比羅夫(ひらふ)地区にはパビリオンホテルが新たに計画されている他、マリオット・インターナショナルの3つのホテルブランドおよびアマンリゾーツの日本で4施設目となるホテルが今後開業する予定となっています。

Hokkaido: Emerging Tourism Segment

2020年1月、札幌市は、2030年の冬季オリンピックの国内候補地に決定しました。もし開催が決まれば、このアジアのアスペンであるニセコは、さらに注目を浴びることでしょう。

Hokkaido: Emerging Tourism Segment