Share:

品川:日本の新たなゲートウェイ

Hideaki Suzuki • 14/08/2020

品川駅周辺は今後様々な開発活動を通じて、日本の新たなゲートウェイへと進化していきます。どのような開発プロジェクトが周辺環境を改善させていくことを期待されているのでしょうか。

品川駅はリニア中央新幹線の東京の発着駅となります。今後開通する超電導リニア路線へダイレクトに接続し羽田空港至近であることから、政府は品川駅エリアを「経済成長をリードする国際交流拠点」と位置付けています。また、品川は海外からの来訪者を迎える玄関口であり、中継地点として今後機能していきます。

品川駅は、大都市東京の南のゲートウェイであり、空港への特急電車や新幹線が停車する、東京の中で最も通行量の多い駅の一つです。政府による更なる交通インフラ整備計画により、品川の地位は東京のゲートウェイとしてだけでなく、日本のゲートウェイとしてより確固たるものになるでしょう。リニア中央新幹線は品川・名古屋間が開通した場合、国が描くスーパーメガリージョン構想の支柱となることが期待されています。羽田空港は、これまでの国内線空港から主要な国際線空港として再定義され、国際線発着枠の拡大も計画されるなど、新型コロナウイルスの影響が落ち着けば、更なるインバウンド需要に対応可能となります。また、都営三田線・東京メトロ南北線が合流する白金高輪駅から品川駅までの地下鉄延伸や、タクシー、ローカルバスおよび高速バスの発着場整備により、品川エリアから東京中心部へのアクセスも改善される予定です。

Shinagawa 

2024年に完成するグローバル・タウン

品川は2010年に東京都よりアジアヘッドクォーター特区に指定されています。特区内では、医療、教育、居住などに関するコンシェルジュサービスなど、グローバルな事業家にとってより良い環境を創出し、国際コミュニティを拡充していくためのさまざまな支援制度が設けられています。

品川駅北側の開発プロジェクト第1期は、2024年に完成を予定しています。これにより、同エリアは国際拠点というだけでなく、MICE関連の観光の中心地としての重要性が高まっていくでしょう。品川開発プロジェクトは、JR東日本が主体となり、街区全体のデザイン構想はニューヨークを拠点とする建築デザイン事務所Pickard Chilton(ピカード・チルトン)が行っています。「グローバルゲートウェイ品川」のコンセプトのもと、9.5ヘクタールの旧車両基地が、歩行者に優しいグローバル・タウンへと生まれ変わります。会議場やホール、展示場、創業支援施設を含むことにより、国際交流を促進しMICE関連の観光を誘致する環境を形成することで、周囲との差別化を図っています。国際基準の商業施設、ホテル、短期滞在施設もまた街区に含まれています。4街区で構成されるプロジェクト第1期は2024年のオープン予定で、残るエリアの開発は第2期として計画されています。

新しいグローバル・タウンの入り口となるJR山手線の高輪ゲートウェイ駅は、20203月に開業しました。この新駅は、世界的に著名な建築家である隈研吾氏によるデザインで、木材を中心とした日本建築の美を反映した意匠が特徴となっています。

至近に位置する泉岳寺駅では、都営地下鉄と京急電鉄により駅ビルの再開発が計画されています。この複合ビルにはオフィス、商業施設、住宅が含まれ、2025年の完成予定となっています。また、品川駅西側でもMICE施設を伴う国際ビジネス街区の再開発が計画されています。

 

Shinagawa

 

2024都市型モビリティのショーケース

品川開発プロジェクトが完成した暁には、高輪ゲートウェイ駅から品川駅を超えて品川駅西側の再開発エリアまでスムーズに徒歩移動できるようになり、全体が一つの街としてつながります。

これを実現するため、国交省は品川駅と西側再開発エリアおよび次世代型交通ターミナルを結ぶ上空デッキの建設を計画しています。自動運転EVやコネクテッドカー、ホバーボード、電動スクーターなどに代表されるパーソナルモビリティなど、日本の都市型モビリティのショーケースとしての役割を担うものとなります。

新しい上空デッキはまだ計画段階ではありますが、品川の新しいシンボルとして期待されています。このデッキは、第一京浜と呼ばれる国道15号線の6つの車線を一跨ぎする巨大な構造で、商業施設と公共エリアの他、先述の次世代モビリティハブを内包します。また、この施設は首都圏の防災拠点としての役割も担います。

ラストマイルの交通手段から都市間の乗り換えルートまで、各交通サービスはそれぞれに場所を確保し、分かりやすくアクセスしやすくなります。品川駅は、住民にも海外からの旅行者にも優しいモビリティ拠点として発展していきます。