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中京圏の観光開発プロジェクト

Erika Watanabe • 3/09/2020

リニア中央新幹線の建設により首都圏、中京圏、関西圏が一つのメガリージョンとして形成準備が進む中、中京圏ではその位置づけを強化する動きが進んでいます。リニア中央新幹線は現在開業時期について延期が見込まれていますが、名古屋駅周辺でのインフラ整備を始め、中京圏ではMICEやクルーズ観光、テーマパーク等の開発が注目されています。

MICE観光

2019年8月30日、中部国際空港セントレアに隣接する展示面積約60,000㎡の国際展示場「Aichi Sky Expo(アイチ スカイ エキスポ)」が開業しました。海外からの展示物に対し関税や手続きが不要な国内唯一の展示場です。

名古屋市内では港湾エリアに位置する名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)で第1展⽰館の移転及び第2、第3展示館の再整備により展示面積計80,000㎡に拡張します。レゴランド拡張予定部に位置する第1展示館を金城ふ頭駅前の敷地に拡張移転し、2022年10月に開業を予定します。第2・第3展示館は、2026年の開業を目指します。また市の中心部から半径10㎞を走る名古屋第二環状自動車道は名古屋港迄の延伸が計画されており、これによりポートメッセなごやへのアクセスも改善されます。

クルーズ観光

三重県の四日市港は、名古屋港と並ぶ中京圏において主要なクルーズ港です。中京圏を繋ぐ東海環状自動車道は2026年西回りの開通が計画されており、四日市港から歴史的街並みを持つ岐阜県高山市等、観光地へのアクセス改善が期待されます。これにより四日市港に寄港するクルーズ旅客は、より充実した寄港地観光が可能となるでしょう。また、港への良好なアクセスは物流セクターへの波及効果も期待できます。

Hospitality Development Projects In Greater Nagoya 

愛・地球博記念公園に「ジブリパーク」開業予定

愛知県は愛・地球博記念公園(愛知県長久手市)内に、ジブリの世界観を表現する5作品のエリアから構成された「ジブリパーク」を2022年秋に開業する予定です。「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」3エリアを2022年秋に先行開業し、その一年後に「もののけ姫の里」「魔女の谷」2エリアの開業を目指し、ハウステンボスを上回る約200ヘクタール規模のパークが建設されます。

2020年7月28日起工式が開かれ、先行開業する3エリアの工事が本格化しました。県が施設を建設し、スタジオジブリと中日新聞社が共同出資する運営会社が企画や管理を行います。整備では設計段階から建設会社のノウハウを取り入れるECI方式を導入し、設計はスタジオジブリと日本設計が担当し、施工は鹿島建設が担当します。

「ジブリパーク」を運営するスタジオジブリですが、2001年に三鷹の森ジブリ美術館を開業しています。面積は約0.4ヘクタールとジブリパークのおよそ500分の一であるにも関わらず、年間およそ70万人が訪れています。ジブリ美術館とは規模も楽しみ方も異なりますが、根強いジブリファンが多い事は確実で巨大なパークへの集客が期待されます。ジブリパークの概算事業費は計約340億円を見込み、来園者数は3エリア開業時に年間約100万人、全5エリア開業時で同180万人を推計しています。

現在5つのエリアを予定しているジブリパークですが、愛知県知事は完成について「何年たっても完成しない」と開業後も拡張や更新を継続し、集客に向けた前向きな姿勢を示しました。またリニア開通が実現した場合、都心からのアクセスは容易になり更なる集客増加が期待できます。

Hospitality Development Projects In Greater Nagoya